2015-01-01から1年間の記事一覧

友人の生まれたての赤ちゃんを見るために三人で突撃。 産後にトラブルがあり本人も両親も大変な思いをしたことと思うが、根性で生き延びて何とか退院に漕ぎつけ、この日は眠気と食欲の賛歌をけたたましく歌っておられた。両親の懸命のあやしも何のその、腕の…

品川の飲み屋で、大学時代の友人たちとの同窓会。 楽しかったこの日のことを言うわけでは全くないけど、今年は、自分は覚えているのに共に過ごしたはずの相手は覚えておらず、自分の中に一方的に仕舞われている思い出が山のようにあることを思い知らされた一…

昼過ぎに、退院した妻が帰宅した。僕の部屋でパンを食べながらWarriors - Celticsを観戦するという三人の時間を引き継ぎにして、二人が冬日の差し込む居間へ去っていく。一週間ぶりに仕事部屋に聞こえてくる、戯れあうような二人の話し声。 夕方から僕と息子…

最後のお見舞いの日。この日は、園バスを降りてすぐに会いに行きたいというから、家に寄らず荷物を抱えたまま電車に乗って病院へ行った。 日がまだ残っているうちに到着して、暗くなる前に病院を出た。近くの公園でブランコの競争をし、ゲーセンでマリオカー…

二時半に園バスで息子が帰宅。今日は車でなく電車でお見舞い。理由は、帰りに駅の近くのゲーセンでマリオカートがやりたいから。 思い出してみると、入院中の妻を見舞うのは十二年前に会社で倒れたときから数えて四度目だ。手術痕が痛むから、なお笑い上戸に…

今日は、幼稚園でサッカー教室を見届けてから妻のいる病院に向かう。 2時半に始まったサッカー教室。妻の代わりに僕が見るのは二度目だ。一度目も確か妻は病院にいて、そのときはただの通院だったのだが急に気分が悪くなって急遽僕が行くことになったんだっ…

昨夜、寝る前に僕のスマホでNBAの今シーズンの順位表を見ていた息子が、勝敗の横にある .650 という数字は何かと聞いてきた。キャブズは今13勝7敗で、このまま1000回試合をしたら650回勝つことになる、という意味だと教えた。しばらく考えていた息子。 「100…

昨日から何度も息子のことを妻の呼び名で呼んでしまう。初めての二人生活を前に不安もあったけど、考えてみれば此奴との付き合いももう六年。魂は安心しきっているようだ。 今日は幼稚園を休んで妻の手術に付き添う。待ち時間も長いだろうから、暇つぶしの道…

公園近くの路上で妻と別れた。妻と息子はお互い何度か振り返っていたけどタイミングが合わなくて、僕らはそのままゲームセンターへ行ってマリオカートをプレイした。 電車で駅まで帰ってきて買い物を済ませ、スーパーの外の階段を上ると、二人の主婦が空を指…

両親を誘ってお遊戯会に行った。 みんなでやるタンバリンの合奏で、タンバリンを手に取ることを渋り、先生に持たされても一度も叩かなかった年中の男の子がいた。会場ではあたたかい微笑みの対象になっていたその子も、この一週間ずっと家では一生懸命タンバ…

子どもにとって絵を描くことは、自己表現というよりもまずもって受容のプロセスであるらしい。知識も経験もある大人にとって、真新しい体験を解釈して頭の中にある引出しに仕舞いこむことはたやすいけど、こういう整理の仕方は子どもにとって容易でない。数…

NBAの2015年シーズンが始まった。今季のNBAで移籍の目玉だったラマーカス・オルドリッジの話を妻にすると、「ゲーリー・グッドリッジみたいで覚えやすいね」との反応。NBAにPRIDEに競馬、下宿時代からずっと見てきた時の長さを感じる。

今日は近所の小学校で運動会があった。幼稚園の先輩で今はその小学校に通っている男の子の母親が、未就学児が参加できるかけっこもあるよ、とメールで知らせてくれたらしい。息子と妻が先に出かけて、僕が後からカメラをもって駆けつけると、妻が目配せしな…

ジニ係数についてのちょっとした計算。 ある集団について、ある所得以下の人員(または世帯)の割合を横軸に、集団の総所得に対してそれらの人員の所得が占める割合を縦軸にプロットしたものをローレンツ曲線という。所得の分布が均等な場合のローレンツ曲線を…

リレーの順番を決める参考のために幼稚園でかけっこのタイムを計った日、「オレが一番だった!」と喜んでいた息子だったが、それ以降はかけっこのことを全く口にしなくなった。今練習している組体操や、隣の組とのし烈なバトルになっているリレーのことは聞…

夕方に帰宅すると、お母さんはもう到着しておられて、妻と一緒に明日のお弁当を作ってくれていた。巻き寿司やチヂミ、南蛮漬けや果物を載せた大皿がテーブルの上に並び弁当箱に詰められるのを待っていて、その脇の床の上で息子がレポート用紙を十枚も張り合…

病気と連休で十三日ぶりになった登園を渋っていた息子が、帰ってきてから妻にこんなことを言ったらしい。 「オレ、幼稚園で一生懸命やってるとき、母ちゃんのこと忘れてることがあるんだ。いいよね?」 自分のことを忘れられることで、こんなに幸福に感じら…

家族と、両親と、甥っ子と、友人と、船や星を眺めて過ごした連休。 出航する船を見送る人でいつになく混んでいた港の風景を見てふと思ったこと。この世界は船や飛行機があるから楽しいんじゃないのではないか。自分や連れ合いのほかにも、同じように眺めてい…

連日の星見強行軍でこの日は城ヶ島へ行った。大きな町から離れた、天の南側が海という立地に期待していたが、結果から言うと空の暗さは田舎の山地に及ばなかった。島の南側に約1kmのハイキングコース(という名のけもの道)が通っていて、そこを使うと東西に長…

富士山の五合目近くの公園で空を見上げる。駐車場の明かりが切れる暗がりまで足を伸ばすと、この夏、日本のあちこちの山や高台で見上げたお馴染みの星の配列。海辺の砂粒みたいに散らばっているままの星々に、どうしてわざわざ線を引いて星座を名付けなけれ…

息子が今年二回目の手足口病に罹ってしまった。昨夜から寝苦しそうに足を引っ掻きはじめ、今朝、妻が連れて行った小児科で診断された。これで、今年彼が頑張って目指していた幼稚園の精勤賞の夢は潰えた。「オレ、最後まで頑張るから、休みが十日以内だった…

この夏は夜更けまでずっと相談に乗ってもらってばかりだったから、久しぶりに妻と水入らずの時間を作りたくて録画してあったドラマを見た。松本清張の『張込み』。ビートたけし主演、緒方直人と鶴田真由が助演。2002年3月2日の再放送。東京で凶悪な殺人事件…

病院帰りの妻を駅に迎えた。そのままファストフード店で昼食をすます。コーラを飲みながら目を上げると、ハンバーガーを頬張っている顔がアルバムでお父さんと一緒に写って笑っていた少女そのものである。本人を介さない、つかの間の郷愁。

阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖。網走と夜のオホーツク海。ヒグマに怯えながら見上げるも星は見えず。 道端に出て挨拶してくれたキタキツネ。

札幌は200万近い人口を抱える大都市だが、空気は比較的澄んでいる。高層ビルが立ち並んでいるものの、道幅が広いから閉塞感もあまり感じない。札幌テレビ塔の展望台に上ると、どの方角もビルの近景の後ろに街区の境界がはっきりと見え、向こうには山地や平原…

ホテルを出てから札幌行きのスーパー北斗の乗車時間まで二時間しかないから、摩周丸と五稜郭タワーの両方に行くことはできないと告げると、息子は迷わず摩周丸を選んだ。僕が操舵室に据えられた航海用の双眼鏡と自前のと見比べて「負けた」だのなんだの言っ…

正午の東京駅、東北新幹線のホーム。「はやぶさ」が入線すると、「こまち」との連結部分に人だかりができる。夏休み中真っ盛りで子どもの数が多いが、長旅の車中で彼らに見せるためか、とりあえず我が子を脇に退けて一生懸命写真や動画を撮っている親たちの…

和歌山へ里帰りしたときのこと。 初日。息子からもらった手足口病で口のなかが痛い。まだ西日のきつい夕方に妻の実家に到着。義妹の旦那さんが、僕たちのために日本海まで行って釣ってきてくれた魚(イサギ、カワハギ、アユ)をお母さんが料理してくださる。夜…

夜の一時。二ヶ月近く取っ組みあってきたプラットフォームがようやく完成してひとしきりの達成感。今夜はダラダラと夜更かししてしまおう。 手の腱鞘炎を気にしながらトラックボールを左右に持ち替え、休日も含めれば法定労働時間の倍近くの時間を、計算の一…

光学系の作り出す虚像に魅了されて、去年母親からもらった小ぶりな単眼鏡を取り出し、日ごとに景色を眺めている。今日は、接近する台風の風で雲が洗われて、夏とは思えないほど澄んだ星空。 南側のベランダでいて座の球状星団M22、みなみのうお座のフォーマ…