2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

窓の外のベランダの手すりから鳥の趾で引っ掻いたような金属質が音が響いた、と思ったら、事務所の部屋が急に暗くなって雨が降り出した。ベランダのコンクリートは大きな雨粒の打つ斑紋であっという間に黒くなって、スピーカーから流れていた平均律クラヴィ…

朝から家族でサッカー観戦。考えてみれば四才の子どもには、日本人の多くが日本代表を応援する、という慣例さえまだ馴染みのないものなんだよね。初めは「ネイマールがいるからブラジルの方が日本より全然強い」などと鼻につく自説を披露していたのに、うち…

日本戦の前夜。町田のスポーツバーのような店で色々なビールを飲む。そこで連れが「サラリーマンのas-isの世界で生きていると、ニートの人と話してはっとさせられることが多い。ニートの人にしか見えてないことだってあると思う」というようなことを言った。…

初めてワールドカップのことを知ったのは1986年、十一才の時だったと思う。当時、洗濯機の上に毎朝、親父が便所で読みかけた新聞が、いつも読みかけのスポーツ欄を表にして置かれていて、そこに連日踊る『フランス四強』等の見出しや、今から振り返るとプラ…