友人の生まれたての赤ちゃんを見るために三人で突撃。
産後にトラブルがあり本人も両親も大変な思いをしたことと思うが、根性で生き延びて何とか退院に漕ぎつけ、この日は眠気と食欲の賛歌をけたたましく歌っておられた。両親の懸命のあやしも何のその、腕の中でとる渾身のポージングがこれ(懐かしい、我らがゼロ年代最後の年)。

新しく生まれた彼らのそれぞれにぎこちない生き様が見られて幸せだった(妻が言っていたように、そのとき親も新しく生まれるのだ)。夫婦で入れ替わり立ち替わり、子どもの目が覚めるたびにリセットされ、眠りの天使が訪れるまで続けられる元も子もない時間。赤ちゃんの記憶にも決して残らず、ただ積もっては溶けていく透明な時間。