昨日は妻と母と妹でおばあちゃんに会いに千葉まで行き、ついでに最近生まれた従妹の子供ちゃんを見てきた。旦那さんはこれまでパンツの裾を切ったことのないほどの脚の持ち主らしいのだが、エライものであれほど膝下の長い赤ちゃんを見たのは初めてだった。母親は、僕が生まれた時の胴から下すべてのくらいに相当するんじゃないか、などと言って笑っていたが、何とも失礼な話だ。帰りの電車の中で、最近BSで毎週『刑事コロンボ』をやっているという話を母親に教えたら、「懐かしい」と言い始めて、「オレが見たのは、陸軍士官学校の校長が主人公の回で…」と話し始めると、「あ、『祝砲の挽歌』ね」と応じ、「フォークシンガーが…」と続けると「『白鳥の歌』でしょ。ジョニー・キャッシュが出ていた回よね」と澱みなく返してくるので改めて驚いた。今日妹とも話したのだが、学生時代に知り合った数多くの賢い人たちの中にも、学問的に整理されていない対象に関するこの種の記憶力がこれほど優れた人物はいなかった。妹によると20年近く前に、パートで働いていた病院で扱っていた薬品名も覚えているらしいから大したものだ。