日本橋/春一番

desideriusm2005-02-23

東京での勤務も後4日ということで、会社が休みだった奥さんがまた(3度目!)東京まで迎えに来てくれた。またカメラを忘れて…
何をやったかというと、丸ビルのレストランでハンバーグステーキを食い、丸善で本を見て周り、品薄気味の「プルタルコス英雄伝(中)」を見つけて買ってきただけだった。
帰ってシュークリームを食べながら、ミルコVSコールマンを見る。
11時過ぎに床に着くと、熱戦の興奮が体から抜けず、なかなか寝付かれない。格闘技やロック・コンサートは、寝る前に見るのは要注意かもしれない。コールマンに一度もタックルを許さなかったミルコの強さを反芻しながら「これはヒョードルもかなり苦しいだろうな」などとベッドの中でウネウネしていた。何十分もそうしていると、5ヶ月前、東京での勤務が完遂することが想像できず、同じようにベッドの中でうねっていた自分のことが思い出されてきた。「よくこれまで頑張ってきた」という表現は実感にそぐわなかった。なぜなら「頑張る」という悲壮な覚悟さえ、いつの間にか自分の中で抜け落ちていたからだった。この時の中に、どれだけ無数の楽しい想い出があったことか!レストランや喫茶店のテーブルを挟んで何度奥さんと向かい合ってきたことか、そしてそのことを、自分はどれだけ愛してきたか!
寝不足のまま出勤した会社では、今日も午前中2時間30分ほど睡眠をとった。椅子に座りながらの睡眠は、15分毎に体勢を変えなければならずかなりの苦行である。昼飯に外に出ると、風が強く、空気が暖かい。グリーン・カレーを食ってから、初めて日本橋まで足を伸ばした。橋は、浮世絵で見たような傾斜もなく、魚を担いだ行商人の代わりに車と昼飯に向かうサラリーマンが往来していた。