先週は、三重県で農業を始めた友達の家へ泊めて貰いに行ってきた。一年前は草しか生えていなかった高台の土地は、ほうれん草、小松菜、レタス、かぼちゃ、じゃが芋、とうもろこし、にんにく、玉葱を産する一人前の畑に変わっていた。一角には、水やりのためのパイプを備えた立派な3棟のビニールハウスが建てられていて、中には春に定植の終わったトマトが何千本も並び、茎の下の方に緑色の若い実をつけていた。自分だってこの一年は一生懸命頑張ってきたつもりだけど、この友人の奮闘ぶりには実直に言って心を熱くさせられるものがあったよ。四月から仲間に加わった同じ京大の同級生と一緒に収穫の終わったレタス畑を潰している作業を、自分だけ日陰で煙草を吸いながら見ていたのだが、二人とも日に焼けて(自分たちで"red neck"と自嘲していたが)、何と言うか肉体労働者特有の色気が漂っていてカッコ良かった。奥さんは奥さんで子育てをしながら毎日四人分の昼飯と夜飯を作るなど、替えの利かない役回りに没頭している姿がとても逞しい。夜には酒を頂きながら色々話し合っていくつかのヒントも得ることができたし僕にとってはとても充実した二泊三日だった。
ただ、一年前には僕にさんざん笑顔を見せて一緒に遊んでくれた赤ちゃんが、すっかりその同級生のほうになついてしまっていて、こっちには最後まで警戒の姿勢を崩さなかったのは些かheartbreakingだった。帰ってそのことを話すと「どうりで今年は写真を一枚も送ってこーへんな、と思ってたんよ」と。全く大人の態度というのも現金なものだ。
関係ないけど、