NBAのSCFで最高のカードと言われるLAL-OKC戦を見ているが、OKCのタボ・セフォローシャ(スイス出身)というシューティング・ガードのコービーへのディフェンスが素晴らしい。第1戦の3Qで、圧力で屈んだコービーの上から叩き込むようにボールを奪って速攻のレイアップに繋げたプレー。第2戦の1Qで、コービーが華麗なドリブルで進もうとする道を全て塞ぎ、ショット・クロック・バイオレーションに追い込んだ一連の動き。perimeterのディフェンダーと言えば2000年以降では、ダグ・クリスティやブルース・ボウエンが思い浮かぶけど、クリスティは常に相手とゴールの間に正対するポジショニング、ボウエンは相手にボールが渡ることを防ぐdenyや、ファールすれすれで相手のシュートフォームを崩す小賢しさに、それぞれのプレーの特徴があって、ボールをもった相手から正々堂々と暴力的にボールを奪いにいくスタイルではなかった。セフォローシャの長いウィング・スパンを広げて相手の進路をコントロールしてしまう横のステップの速さ、ドリブルの一突き一突きをスティールの機会と見てその瞬間をうかがう目線と異常に正確で素早い手の動きには、90年代のスコッティ・ピッペンを思わせ、惚れ惚れさせるものがある。残念ながら今シリーズのプレーの動画はネットで見られないけど、ルーキーのCHI時代にウェイドを封じた時の動画があったので。

このままファイナルまで勝ち進めば、再びウェイドとのマッチアップが実現しそうだ。