desideriusm2005-07-19

ロードスターで連休中に旅に出た。
桜木町駅近くのレンタカー屋から、とりあえずはクローズド状態のまま「わ」ナンバーを駆ってお洒落にベイブリッジを目指す、、、つもりが付属の馬鹿ナビが悪いのか運転が下手なのかいつのまにか川崎方面から逆方向にベイブリッジを渡るコースになっていた。慣れない運転から早くも疲れてきて橋のたもとに着くなり早速休憩。スカイウォークをちょっとだけ歩くと、そこから見えた景色が絶景だった。確かにパリも良い町だけど、横浜もなかなかいいなぁと思える一瞬。
車内であんパンを頬張って、横浜町田ICから目的地の静岡を目指す。借りた直後は日差しも出ていたのだが、この頃になると空が完全に雲に覆われてきた。これはもしやオープンのチャンス?と、ファミレスに立ち寄っておっかなびっくり2人がかりで幌を開ける。バタッ。屋根が取っ払われて光が一気に入ってきたあの感覚はずっと忘れないだろう。恥ずかしいような嬉しいような…。一日乗っただけの感想だが、ロードスターはオープンで走らないとその30%くらいしか楽しくないと思う。確かにオープンは日差しや風や音や視線や、外界のあらゆる波動を一身に浴びるわけでそれだけに疲れる。だから今回のドライブでも暑さに耐え切れなくなるたびにパーキングに止めて幌の開け閉めを繰り返して乗っていた。が、基本的にロードスターは幌を開けてあげないと、暗いし、狭いし、どこか籠の中の鳥のように寂しげだ。
高速にのっても髪が多少乱れるくらいで、ありえないほどの不快感はない。それよりも助手席から後ろを振り向くと、車が加速してどんどん追い越していくさまがガラスを通さずに見えるのがとても楽しい。ただスピードが上がると音や風の刺激が増えるので、他の車より速度感は強い。100km超すと緊張感が出てくる。
静岡の安ホテルの泊まって、翌朝は6時に出発。登呂遺跡、三保の松原を経由して戻ってきた。その間も真夏の日差しに耐え切れなくなっては幌を閉め、また光を求めて冷房をガンガンかけながら幌を開けるの繰り返し。
オープンカーの魅力に突き動かされた一日だった(休日の過ごし方としては最高だったと思う。ありがとう、グレーのロードスター!)が、さて実際に自分で欲しいか、といえば答えは、(少なくともしばらくは)いらない、だ。
約12時間、高速あわせて400km走行して、バテバテになった。もう半年は車自体に乗りたくない気分。
あとバイクとの相違点。バイクと決定的にちがうのは、当たり前だがオープンカーにはフロントグラスがあるという点だ。風はフロントグラスの頂点から巻き込まれて頭を掠めていく風と、普通の車と同様にサイドウインドウから入ってくる風があるのみで、風の中に頭から突っ込んでいく感じのバイクの運転とは、体験の種類が別物だった。オープンというだけで勝手に無限の開放感を期待していた自分には、走るにつれ正面のガラスが恨めしく感じられた。勿論その分バイクよりは断然快適なのだが。
そして、最後に今のところ車なしで全く不自由なく暮らしていけている点。今回も「オープンって楽しいな」とは思ったが、「車があると便利だろうな」とは思わなかった。それに2人とも基本的に運転がそれほど好きじゃない。最後は譲り合ってたし。
ということで、しばらくはチャリで十分だろう。風も感じられるし、燃費が最も良い移動手段だともいうし、案外最高の乗り物じゃないだろうか。安いし。いいチャリ買おっかな。