シンボリクリスエス
ゼンノロブロイ(87)
キングカメハメハ(90)
菊花賞のトライアルが一本化された後の神戸新聞杯の勝ち馬には、年度代表馬クラスの世代最強馬がずらりと顔をそろえるようになった。その顔ぶれの中にあっても、段違いのパフォーマンス(97)だったのが、昨日のディープインパクトの秋初戦だった。

全てのタイプが出尽くした後のサンデーサイレンス晩年の傑作。武豊が初めて三冠に挑むクラシックホース。
「衝撃」という言葉ばかりが連呼されるが、柏木集保が言うように、この馬にはまだぴったりとくるニックネームが与えられていない。
同じクラシックホースのスーパークリークスペシャルウィークなどと比べると、この馬の武豊との距離の置きかたにも不思議なニュアンスが漂っている。
競馬衰退期に現れた無色の英雄。
この馬が、年の終わりにどんな色に塗り込められているのか。たった三ヶ月後のことだけど、未来に身を投げることを、これほど魅力的にしてくれることがあるだろうか