岡潤一郎の十三回忌

2年連続200勝の競馬アニマル武豊が、今年は例年にも増して絶好調だ。
12日には、『1日騎乗機会5連勝』を記録。
実はこの記録達成を、武豊の他にも一人だけ、しかもデビュー2年目にしてやってのけた騎手がいた。武の一年後輩の岡潤一郎である。昨日は彼の十三回忌だったらしい。
岡潤一郎と言えば、個人的にはリンデンリリー単勝馬券が思い出深い。最優秀新人騎手賞をとったり1日5連勝をしたりと、早くから暴れまわっていた彼だが、競馬史に刻まれるような強い馬との出会いや実績はまだなかった。GI勝ちはリンデンリリーの一勝のみ。初めて全国区になったのが、影で不調が囁かれていた(杉本清が「貧乏くじを引いたな、と思った」というエピソードがある)オグリキャップ宝塚記念だったというのも、皮肉である。ただ、当時すでにスーパースターだった武豊に若い世代から対抗しうるアンチスターの候補として伸び盛りな存在だったことは確かだろう。もし彼が現役なら、騎手の勢力図は今よりもっと面白くなっていたはず、とはタラレバ好きの競馬ファンの間でよく話されることである。
Webに簡潔な岡潤一郎記がある。

 (母)雅子さんは、親切である。私のような者でも、話をして頂き、帰りには駅まで、車で送ってくれた。
車中でも、リンデンリリーエリザベス女王杯の副賞でもらった車に今でも乗っていることや、
様似のお祭りのことなどの話を聞いた。
そして、今でも競馬と触れ合っていることが意外だった。結果的に息子の命を奪ってしまった競馬。
でも、天国の岡騎手が築いた人間関係、そして馬を愛する気持ち(ノーザンドライバーとキスをする映像が残っている)を
そのまま受け継いだかのように、雅子さんは競馬と接している。

http://www.portnet.ne.jp/~mayplan/jyunpeist.htm