和歌山での夏休みは最高だった、と書いても何ら正確性を損なわないのだけど、もう少し記憶に残る書き方でお盆休みのことを。
一足先の七日に妻と息子が里帰りして、残った僕はやりかけの仕事と勉強、カブトとクワガタへの餌やりなどをして過ごした。少し寂しくはあるが、朝から晩までの時間を自分のペースで使えるのはチャンスでもあって、おかげでデータマイニングの各手法についての復習は終えることができた。九日には夕方から友達を家に呼んで酒宴。彼が持ってきたポータブル式のレコードプレーヤーで、CD化されていない珍しい音楽を聞きながら酒を飲む。西日本に台風が近づいているようで、終電に乗る彼を見送りに外に出た時にはかなりの雨が降っていた。
十日は、カブトとクワガタを実家の両親に預けてから新幹線で関西へ向かう。定時通りに着いた新大阪で案内表示を見ると、関西空港行きの特急はるかは悪天候の影響か一時間以上遅れているとのこと。環状線天王寺まで行って様子を見るが、遅延は解消されず、関空快速を待つホームには人が溢れている。特急券は持っているので、遅れて来た一本前の特急に乗ってデッキに立っていると車掌さんが来て切符を確認し、「乗っているのは構わないけど、ここで」と言う。「ここですか?」と念を押すと、「指定席は空いてるし、もうほとんど乗ってこないと思うけど、僕は知らない」と言い残して立ち去って行った。指定席の車両へ行くと、カップルが一組いるだけであとは誰も乗っていない。結局最後まで乗ってきた人は一人もいなかった。和歌山の実家に着いたのは十一時過ぎ。息子は父ちゃんが来るまで起きてるんだと言い張り、大声でリンダリンダ〜♪と歌いながら眠気と闘っていたらしいが、十時過ぎに力尽きたとのこと。お義母さんと分け合ったサッポロビールが美味。