渋谷のモツ鍋屋。赤と青の縞柄のハッピを着た客引きを避けて出た広場の無意味な若者たちのたむろ。駅前の雑誌売り。木製のベンチを占拠するリーマンとカップルとホームレス。自動券売機と自動改札機の音が引っ切り無しに鳴っているJRの改札からは白い光の束が溢れている。雑踏の中に居る誰もが苛立っているが同時にある種の陶酔を感じているようにも見える(むしろこの喧騒はそんな気取りを共有するために組織されている?)。オーロラ・ビジョンに映るジャニーズ系アイドルのコマーシャル放送、ビルの窓から漏れて空を白ませる照明、それに頭のイカレた中年の歌い声と公安放送が混じりあう。しかし四面を建物に囲まれ町の一角さえ見通すことができないこの空間の中で、僕らの目線は相も変わらずなんと何と低い位置にあることだろう。視線が合うことを避けながらぶつからないように足元だけに気を配りつつ蠕虫のようにビルの谷間を這う人々の列。立ち止まって仰ぐ空の境目。
何度か散歩した代々木からの道を歩いた。この区域は新宿の超高層ビルの死角にあって昔から鉄道の音しか聞こえない不思議な静けさに包まれている。まれにすれ違う人々 - 外国語を喋るアジア系の女と貧乏な学生風の男の一組、会社からの帰途と思われる50才の上司と二十歳くらいの若い女 - 。砂漠を渡る飛行士が、青い地平線を自分だけに与えられた風景と感じる権利を持つように、都市空間に完備された諸位相のその全てを誰もが自分のために誂えられた舞台装置と思うことが許されている。ビルの壁面のショーウィンドウに陳列された商品にさえ人は感情移入を行う権利があるのだ。らせん階段や駐車場の入り口にこちらを窺うような闇がのぞく。
In the midst of the overcrowded Shinjuku Rikkyo you introduced me some of your beloved friends. Their favor showed me how much you like them and how good you are trying to be to them. I always love those moments though I have no way with words. (Never play it down, never play it down ...)

Heatの信じられないcome backでNBA Finalは2-2に。今からイタリアvsアメリカ戦、10時に起きてテレビで応援!