晴天。お友達とママが二組遊びに来て、仕事部屋の外は今日も賑やか。男の子の友達が家に上がるなり廊下で三輪車を乗り回すものだから、まだピカピカのフローリングの表面が削れてあっという間にドリフトの痕が出来てしまう。けれども、賃貸のときは良くて、買った途端にダメなんてケツの穴の小さいこと言えるはずがない。まして、うちに来ると気兼ねなく遊べるから疲れていつも帰りの車で寝てしまう、とまで言って毎度訪ねてくれる方々に対して。
その男の子、昼を過ぎると今度は寝室で我が物顔にピアノの上へよじ登り始めた。さすがに危ないからと妻が注意すると、息子、男の子のはしゃぎっぷりをニコニコして眺めながら、「○○君、ベッドにジャンプしたいんじゃないかな?」と彼の意図を推測して庇っている。そういえば一年前、同じ男の子に髪を捕まれて泣いた時、その後も我関せずと騒いでいる彼を見つめるお前の目元は信じられないほど柔和で穏やかだった。それを見て、お前は母ちゃんからスゴイものを貰ったんだと思った。お前の一生の宝にするといい。喧嘩のやり方なんていう遣っ付けは後でいつでも教えてあげるから。