NBAのDallas MavericksにPeja Stojakovićというスリーポイントシュートを得意とする選手がいるのだが、彼が先日100回連続でスリーポイントシュートを打つ練習を2日続けて行ったらしい。さて問題。Stojakovićはその練習でそれぞれ何回シュートを成功させたでしょうか?ちなみに今シーズンの試合中の成功率は41.9%。
答え: 94回と96回。
今日ESPNで放映されていたDallas Mavericks - Oklahoma City Thunderのゲームで解説のJeff Van Gundyが言っていた。NBAスリーポイントラインって国際ルールより1m後ろにあるからね。体育館で遊んでいた時はたまにまぐれで入ったかもしれないけど、NBAのラインからだと多分普通の人じゃ届きもしないよ。それをディフェンスがつかないノーマークの状態からとはいえ、9割以上成功させる技術によって彼は$15,336,000の年俸を受け取っている。チームが、世界中から集まった才能ある選手たちを比較考量した上でそれだけのお金を払う価値があると判断しているわけだが、そんな彼でも実はNBAの中でNo.1のスリーポイントシューターという訳ではない。Stojakovićの通算スリーポイント成功数は1760だが、NBAには今年歴代最多記録を更新して通算2612本を達成したRay Allenというより優れたシューターがいる。そしてそんなAllenでさえ試合中の成功率は44.4%に過ぎない。このことは、NBAのディフェンスがいかにタイトであるか、ということをも示している。プロスポーツにおけるStatsは、それぞれに高いレベルをもつ攻撃と防御が均衡した結果の数字であるために、数字そのものを見ただけでは一般人がその真の凄さを想像することは難しいかもしれない。が、この94/100、96/100という数字と41.9%という数字をペアとして並べてみると、NBAで競われているゲームのレベルの高さが十分な説得力をもって伝わるのではないだろうか。プロスポーツの観戦から僕らが受け取るのは、一時の熱狂や結果についての一喜一憂だけではない。各選手がそれぞれの技術を習得していく背後にあったであろうwork ethicへの想像が、何らかの仕事をもっている僕ら一般人にもencouragingな示唆を与えてくれている。