今日妻の前で調子に乗ってギャグを放ったらすべった挙句に、「いくらボケ切り顔されても笑えないものは笑えない」と言われた。こういう真実ベースでのやりとりはうちらの関係において決して珍しいことではないのだが、後で部屋で一人になってから、冷静にこの言葉のもつヒリヒリするような直截性を噛みしめていると、傍からは問題児の僕を妻が大らかに包み込んでいるという構図に見えるらしい僕らの関係性は、実は僕がこうした激震に耐えることによっても支えられているのだ、ということに気づいて少し自信が湧いてくるのだった。