through the courtesy of Billy Corgan

先週レンタルした5枚は自分の中ではかなりのヒット。CarpentersKing CrimsonRed Hot Chili PeppersSmashing Pumpkinsが2枚(手には取ってみたものの何か引っかかるものがあって棚に戻したYESのアルバム3枚とU2のアルバム2枚は家に帰ってみたらすでにパソコンの中に入ってた。あぶないあぶない…)。中でも今週はレッチリスマパンを愛聴。
メロンコリーそして終りのない悲しみ
Smashing Pumpkinsを初めて聴いたのはSiamese Dreamが出たばかりの頃、京都三条のVirgin MEGASTOREのブースの中だった。その時は結局買わなかったけどFM802からテープに録音したTodayは1993年の冬に何十回も回した。今回借りたMellon Collie and the Infinite Sadnessは、ストリングも加わってサウンドに厚みとしつこさが増した傑作だと思う。音には幅と深みが出たが、Nirvanaの反社会的な先鋭さとは対照的に、失禁したかのように情念を地表に垂れ流していくスタイルは変わらない。こういう曲を作るのは作曲論的にも演奏技術的にもそれほど難しくないと思えるのだけど、放射されている音の強度は他に例を知らないものだ。まったり流れるギターとベースに重ねられるBilly Corganのヴォーカルは、僕に全方位の宇宙背景放射の中で震えながら泣いているアメリカ人の姿を思い浮かばせる。虫歯のままいつまでも歯軋りを続けているような痛痒さ。省みられることなく飛び散った数々の詩はこの作品を気に入っているに違いない。